女性も男性もみんなが生きやすい社会のために、これからの働き方や社会政策はどうあったらよいか? その1

2014年6月14日 03時06分 | カテゴリー: 活動報告

 

あんさんぶる荻窪全館で開催されたハーモニーまつりで 6/7

「仕事と家庭の両立」支援という課題が今ほど問われるときはありません。経済の低迷、産業のグローバル化や規制緩和などにともなう競争は激しくなる一方ですが、労働力人口は、むしろ少なくなっています。いわゆる生産年齢人口が減少に転じる中で、社会の活力を高めるためには、女性の活躍が不可欠です。

私は大学卒業後、薬剤師として病院に勤務しました。出産後も仕事を辞める気持ちにはならず、保育所を探し続けましたが、当時は思うに任せず、已む無く仕事を断念した経験があります。子どもを産んだ女性が離職しなくてすむように、女性も男性もみんなが幸せで生きやすい社会のために、これからの働き方や社会政策はどのようにあったらよいのでしょうか。

にわかに浮上したアベノミクスの雇用政策で、女性の力は発揮できるのでしょうか? 育児休業の延長策は新たな3歳児神話の形成と取られかねませんし、正社員は一割、残り9割は限定正社員や非正規社員にしていくなどということであれば大いに問題です。同一価値労働は同一賃金とする原則が守られる「均等待遇」が前提でなければなりません。

遡る1985年「男女雇用機会均等法」が成立しましたが、一方で政府は「労働者派遣法」を制度化。「女性には、家庭的責任があるので多様な働き方が用意されるべき」というのがその成立理由でした。均等法の施行以降(87年~)、女性の労働者は増えましたが、一方で正規雇用は減少に転じ、現在もなお日本の女性労働者の57.5%が非正規労働に甘んじています。正規・非正規をあわせた給与総額の男女間格差は、1987年の523%から2012522%と横ばい(厚生労働省:毎月勤労統計調査)。第1子出産後に離職する女性の割合も、1985年~1989年の61%に対して、2005年~200962%と改善が見られないのが実情です(内閣府:男女共同参画白書)。

性別役割分業の強固な日本社会において、「仕事と家庭の両立」、その実現のためには、雇用労働分野における男女平等参画を達成することと同時に、対価の伴わない家事労働、育児や介護など家庭内のケアワークを誰が、どのように分担するか、支え合うかが大きな壁となって立ちはだかっています。海外では、社会の変化に見合った家事労働やケアワークの新しい分担へ向け、すでにさまざまな政策が実施されており、北欧などでは性別役割分業ではなく、女性も男性も外で働きながら育児をしやすいよう支援しています。◆スウェーデンでは保育所などの支援が手厚く、父親の育児休業取得率は8割超、◆フランスは労働時間の短縮や選べる家事援助サービスなどで出生率が回復、そして、◆オランダでは政労使の三者によるワークシェアリングに成功、残業ゼロ、正規就労とケアワークを可能にし、子どもが世界一幸せな成熟・市民社会を実現してきました。そのいずれもが、まさに、1999年、生活者ネットワークが政策に掲げ、全都に問うてきた『生活転換 子育て・介護は社会のしごと』の実現のかたちです。 (つづく)