市民力を生かした地域包括ケアシステムのまち 杉並をつくりたい

2014年6月11日 05時40分 | カテゴリー: 活動報告

 

車いすを押して善福寺川緑地公園を散歩する 2012.4月

私は、2005年末から4年半にわたり、同居していた義父の在宅介護と看取りを経験しました。骨折と感染症で入院した当時89歳の義父は、早く家に帰りたい一心で訓練に励み、歩行器を使って室内移動ができるようになった2ヶ月後に退院。そして、介護保険制度を使いながらの在宅介護がスタートしました。

ヘルパーの資格を持っていたものの現場経験のほとんどない私にとって、杉並区のケア24(地域包括支援センター)は心強い存在でした。デイサービス、自宅でのリハビリ、歯医者の往診など、こちらが良かれと思って準備した介護メニューを本人が気に入らないとき、ケア24が次の提案をしてくれました。

本人は頭や身体が意のままに働かない、こんなはずではなかった…と感情が湧きあがり、それをぶつけられる介護者は心身ともに疲れます。在宅で介護する人たちが気軽に集い、つかの間リフレッシュできる場に私も参加して助けられましたが、このような情報もケア24に集まっています。

私の場合は、福祉のサービス事業に従事する仲間たちが身近にいたことにも救われて、なんとか乗り切ることができました。でも介護は突然始まることも多く、また介護の状況はそれぞれ違います。遠距離介護の方や、まだ10代の若さで家族介護を担っている人もいて、若い介護者には就労問題や経済問題など、介護保険制度だけではカバーできない深刻な課題が指摘されています。

2000年からスタートした介護保険制度は、一人ひとりが能力に応じ自立した日常生活を営むことができることをめざした制度ですが、いま国を挙げて高齢社会に必要な仕組みとして進めているのが「地域包括ケアシステム」、地域まるごとケアし合う助け合いのまちづくりです。

高齢になり体の自由が利かなくなっても、住み慣れた地域で、在宅でずっと暮らしたい、と多くの人が願っています。それを可能にするのは、医療や介護、看護などの専門職や、食事の宅配や移動支援などの福祉サービスが地域に位置づいて、互いに連携し合って一人の人を支えるようなしくみです。

そしてそのしくみが、現場の声をしっかりとらえて、きちんと機能することです。私の介護生活を支援してくれたような、市民の担う福祉サービスが豊かに展開されるまちは、高齢者にも障がい者にもやさしい地域です。

そのような地域なら、高齢社会は決して暗いものでも活気のないものでもありません。杉並区をそういうまちにしたい、と思います。